板橋区は東京23区の北西部に位置し、人口は約56 万人(23区中7番目)、面積は32.22km2(23区中9番目)です。 板橋区は江戸期から明治にかけては、大部分が農地や雑木林でしたが、中山道と川越街道という主要な幹線道路が通り、中山道には板橋宿、川越街道には上板橋という宿場が設けられ、江戸期の交通や物流に大きな役割を果たしていました。
その後、さらに環状六・七・八号線、首都高速五号線など、東京の大動脈となる道路が相次いで敷設され、高島平にはトラックターミナルが造成され、板橋区は物流の一大拠点ともなっています。
板橋区を特徴付ける代表的な産業といえるのが工業です。埼玉県の膝折(現:朝霞)を発祥とする伸銅業が、江戸時代から川越街道に沿って板橋区に伝わり、伝統的な地場産業となっていました。また、明治9年、加賀にできた火薬製造工場を起点に、板橋区は主に光学兵器などの軍需産業を目的とした一大工業集積が形成されました。平和産業に転換した戦後は、精密・光学機器や印刷関連産業をはじめとする工業集積が形成され、都内でも有数の工業のさかんな地域となっています。